GR86のオイルパンへの液体ガスケット混入に関するメーカー回答

GR86で問題になっている、オイルパンへの液体ガスケット混入についてディーラーを通してメーカーからの回答を得たので報告する。

GR86オーナーの間で騒がれる液ガス混入問題とは

そもそも、なぜ表題の問題が騒がれているのか。それはオイルパンに混入した液体ガスケットが、オイルの吸口であるオイルストレーナーに詰まり、エンジンブローに繋がると考えられているためである。

実際、エンジンブローした車体のオイルパンを開けてみると、多量の液体ガスケットとストレーナーの詰まりが見られたようである。詳細はリンク先のブログを御覧いただきたい。

しかし、ストレーナーの詰まりとエンジンブローとの間に明確な関連が示されたわけではない。エンジンブローはサーキット走行時に発生する事例が多く、通常使用下での故障の話は聞かない。

また、吸口全面を覆うような巨大な液ガスの破片が混入していたという報告も聞かない。エンジンブローした車体のオイルパンを開けても、ストレーナーの壁面の一部に付着している程度の事例しか見られない。

したがって、高負荷走行時に、強い横Gがかかるとオイルパン内でオイルの分布に偏りが生じやすいため、エンジンブローに繋がりやすい、というのが真実と推測する。

本来はオイルの偏りが問題にもかかわらず、ほぼ全ての車両で多量に盛られた液体ガスケットとストレーナーの詰まりが観察されたため、それが故障の原因と誤認されたのだろう。

以上、あくまで推測のため、何が故障の原因かははっきりしない。また、液体ガスケットがモリモリなのは間違いなく、オイルストレーナーを詰まらせているかも知れないのは問題がなくても気分は良くない。

そこで、ディーラーを通して公式の見解を聞いてみた。質問は以下の2点

以下、回答になる。

公式でも液体ガスケットは故障の原因にならないと判断しているらしい。

個人的にはそりゃそうだよな、と思った。ちなみに清掃の工賃は38000円だそう。

液体ガスケット混入問題については、メーカーがなにか対応することは無いようだ。それは先程推測したように、エンジンブローがサーキット走行下でのオイルの偏りに原因を持つためだと考えられる。

通常使用で問題が発生しないなら、サーキットやレース走行下で問題が起きる可能性があっても補償しないというのは当然といえば当然か。

だが、せっかくのスポーツカー。サーキットでの使用を前提にした設計をしても良かったのではないかとも思ってしまうのも事実。

若干もやもやするが、故障のリスクが有るなら対策するしかない。