DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が叫ばれる中、製造現場でも経営層からの要求が高まっています。しかし、「DXを進めよ」と言われても、具体的に何をすれば良いか迷う方も多いでしょう。本記事では、現場のDXで求められていることを整理し、具体的なアクションプランを考察します。
製造現場のDXとは何か?
多くの場合、経営層がDXを求める際には具体的なビジョンが欠けていることが少なくありません。DXの定義が曖昧なまま、現場に丸投げされるケースもあります。そのため、現場側がDXの定義や具体的なビジョンを提示する必要があります。
本記事では、DXを次のように定義します。
「デジタルツールを活用して業務負荷を軽減し、収益力を向上させること」
筆者が3年以上にわたり現場のDXを推進した経験から、経営層の期待もこの定義に概ね合致していると感じています。したがって、現場のDXはこの定義に基づいて計画し、合意形成を行い、実行することが重要です。
現場発信のDXでできること
先程挙げた定義に従うと、現場のDXの目的は以下の2つです。
- 業務負荷の軽減
- 収益力の向上
これらを実現するために、デジタルツール(プログラミング、BIツール、AIなど)の導入していくことになります。ただし、注意が必要なのはツールの導入が目的化しないことです。たとえば、チェックリストをタブレット端末で運用しようとしても、現場での使い勝手が悪くなれば本末転倒です。
ツールはあくまで手段であり、最終的な目標を達成するためのものであることを忘れてはいけません。
具体的な進め方
DXを進める際には、以下の手順を参考にしてください。
1. 業務負荷を下げる場合
- 現場の業務フローを可視化する。
- 負荷の高い作業やデジタル化が簡単なタスクをリストアップ。
例えば、先程悪い例で上げたタブレット端末の導入も場合に依っては有効になります。現場の点検などで使っているチェックリストをアプリ化してタブレット端末で運用すれば、現場は複数の紙の束を持たなくて済みます。電子化されたチェックリストであれば管理も楽になり、監査対応の負荷が下がる効果も期待できます。
2. 収益力を上げる場合
- 歩留まりを下げているプロセスや頻発するトラブルを特定。
- データの定量化と保存の仕組みを構築。
- プロセスデータを活用して改善策を実施。
デジタルツールを活用した歩留まり改善やトラブル低減については、具体例を別記事で詳述していますので参考にしてください。
まとめ
「現場でDXを進めろ」という指示が多い一方で、その具体的な内容が不明確なことが多々あります。本記事では、製造現場のDXを「デジタルツールを使った業務負荷の軽減と収益力の向上」と定義し、取り組むべき施策を解説しました。
DXに限らず、何をするべきかを明確にすることが成功の鍵です。目的が曖昧なままではDXの本質を見失いかねません。本記事を参考に、現場主導のDXをぜひ推進してください。
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