現場発信のDX: 生成AIとPythonを使って製造エンジニアからDXを進めよう!

DX

製造エンジニアがDX(デジタルトランスフォーメーション)を進める理由と、生成AIを活用することでPythonプログラミングを容易に習得できる方法を解説します。現場のニーズに合わせたコーディングが生成AIで簡単に実現可能となり、DX推進のハードルが下がっています。この記事では、生成AIを活用した具体的なプログラミング例も紹介します。

DX成功のカギ: 製造エンジニアのプログラミングスキルが重要

製造業のDX推進が叫ばれて久しいものの、多くの現場では思うように進んでいないのが現状ではないでしょうか?弊社でも、DXプロジェクトが立ち上がっても効果的に機能しているケースは稀でした。そこで明らかになったのは、現場を理解し、DXを実践できるエンジニアの存在がDX成功の分水嶺であるという事実です。

現場主導のDXは、現場の課題や要望をシステムやプログラムに反映することで初めて進みます。一方で、システムやプログラムの構築はこれまで専門家に依存しており、現場のニーズを的確に反映できないことが多々ありました。製造エンジニアが一定のプログラミング知識を持つことがDX成功の前提条件とされる中、その実現が難しい理由として学習コストの高さが挙げられていました。

製造エンジニア必見: プログラミングが簡単になった理由

従来、製造エンジニアが必要なシステムを自力で構築することは困難でした。しかし、生成AIの発達により状況は一変しました。生成AIを活用すれば、システム構築が容易になり、手間もコストも大幅に削減できます。

例えば、数年前の私自身は苦労しながらプログラミングを学び、試行錯誤でシステムを構築していました。しかし今では、ChatGPTのような生成AIに要件を伝えるだけで、必要なコードを生成できます。生成AIは、DX推進における強力なツールとして製造現場とエンジニアを支えます。

生成AIを活用したPythonコード生成と修正の実例

以下に、生成AIを利用してPythonコードを生成し、製造現場でよくある課題を解決する例を紹介します。今回のシナリオでは、複数のフォルダに保存されたデータを一つのデータセットに統合するコードを生成しました。

要件

  • データはすべてCSV形式。
  • 3種類のファイルが別々のフォルダに保管されている。
  • データ処理の条件:
    1. 1種目のファイル:3行3列目から3行5列目までを抽出。
    2. 2種目のファイル:10行32列目から抽出し、1種目のデータの右端に追加。
    3. 3種目のファイル:10行3列目から10行21列目までを抽出。

以下のプロンプトをChatGPTに投げました:

Pythonを使ったデータセットの構築に協力してください。以下の条件を満たすプログラムを書いてください:

# 条件
- 最終的に一つのデータセットにしたい
- データを取得するファイルはすべてCSV形式
- 1種目のファイル:3行3列目を先頭に、3行5列目までのカラムからデータを取得
- 2種目のファイル:10行32列目からデータを取得し、1種目のデータの次のカラムに追加
- 3種目のファイル:10行3列目から10行21列目までのカラムからデータを取得

生成されたコード

以下は、生成AIが提供したPythonコードです。

import os
import pandas as pd

def construct_dataset(folder1, folder2, folder3, output_file):
    # 1種目のファイル処理
    data1_list = []
    for file in os.listdir(folder1):
        if file.endswith('.csv'):
            filepath = os.path.join(folder1, file)
            df = pd.read_csv(filepath, header=None)
            data1_list.append(df.iloc[2, 2:6])

    data1 = pd.DataFrame(data1_list)

    # 2種目のファイル処理
    data2_list = []
    for file in os.listdir(folder2):
        if file.endswith('.csv'):
            filepath = os.path.join(folder2, file)
            df = pd.read_csv(filepath, header=None)
            data2_list.append(df.iloc[9, 31:33])

    data2 = pd.DataFrame(data2_list)

    # 3種目のファイル処理
    data3_list = []
    for file in os.listdir(folder3):
        if file.endswith('.csv'):
            filepath = os.path.join(folder3, file)
            df = pd.read_csv(filepath, header=None)
            data3_list.append(df.iloc[9, 2:22])

    data3 = pd.DataFrame(data3_list)

    # データを結合する
    combined_data = pd.concat([data1, data2, data3], axis=1)

    # 結果をCSVに保存
    combined_data.to_csv(output_file, index=False)

# 使用例
# construct_dataset('path/to/folder1', 'path/to/folder2', 'path/to/folder3', 'output_dataset.csv')

実行結果

生成AIに作ってもらったプログラムを実行すると、目的通りのデータセットが生成できることを確認できると思います。この例からわかる通り、生成AIを活用すれば製造現場のDXを手軽に進めることが可能です。

結論: Python × 生成AIで現場主導のDXを始めよう!

生成AIを活用すれば、プログラミングのハードルが下がり、製造エンジニアが自らDXを推進できる時代が到来しています。本記事の例を参考に、現場発信でDXを進めてみてはいかがでしょうか?

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