論理的に話すのは先天的な才能?ピラミッド原則で誰でも身につけられる方法

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本記事の概要: 論理的思考は後天的に習得可能!ピラミッド原則の威力

本記事では、「論理的である」ための方法論について解説します。結論から言うと、論理的であるには「主張のピラミッド」を意識すれば良いだけです。非常にシンプルな技術であり、誰でも身に着けられると言って良いでしょう。

論理的に話を展開できれば、同じ内容であっても説得力が増し、意見が通りやすくなります。非常にコスパの良い技術なので、参考にして頂ければ幸いです。

ちなみに、本記事の内容は以下の書籍を私なりに噛み砕いたものになっています。ブログ読む気がなくても、本を読んでいただく価値はあると思っているので、そちらをぜひ。

新版 考える技術・書く技術 問題解決力を伸ばすピラミッド原則

この記事がおすすめの人

 本記事の想定読者

  • 論理的に話してみたい方
  • なかなか上司や同僚を説得できずに困っている社会人の方
  • いつも考えがまとまらず、自分でも何を言いたいのかわからなくなる方

誤解されやすい「論理的」の意味:正しさとは別物

はじめに言いたいこと、それは、「論理的であること」≠「主張が正しい」ではないということです。論理的であるというのは、以下の要素を満たしていることと定義しています。

  • 主張や根拠に対する直接的な根拠があること
  • 主張が立証あるいは反証可能なこと
  • 根拠の確からしさを確認できること

非常にシンプルですが、上記3点を満たせば、主張は論理的になります。

例えば、「ネス湖にはネッシーがいる。なぜならネッシーを見たという目撃情報や写真があるからだ」というバカバカしい主張も論理的と言えるのです。構造を分解すると、

  1. 「ネス湖にはネッシーがいる」という主張
  2. 「ネッシーを見たあるいは写真がある」という根拠

があります。1については、ネス湖を探索することで直接的に確認することが可能です。2について立証あるいは反証することで、主張の確からしさを議論できます。

  • ネッシーを見た→誰が?いつ?
  • 写真がある→写真を確認する、写真はほんとにネスコで撮られたかなど

主張や根拠を立証or反証して、議論することでYes/No判定ができれば十分に論理的であるのです。

論理的に話せない本当の理由:主張と根拠の「飛躍」「ヌケモレ」が原因

前項で展開したように、論理的であることは難しいことではありません。では、なぜ論理的に話をできないと感じる方が多いのでしょうか?それは「主張と根拠の論理的なつながりが曖昧だから」に他ならないと考えます。

「お前、今飛んだな」と指摘された実体験

私が社会人2~3年目の頃、とても論理的に話をされる先輩がいました。某トップジャーナルに筆頭著者で掲載されるような業績を残した、博士卒の方です。たまたま私の指導者的な立ち位置で仕事をされていたため、日々実験データの解釈について議論する(指導いただく)関係でした。

その当時の私は論理的に話すスキルが無く、主張と根拠について毎度1時間くらい教育的指導を受けていました。当時よく言われていたのが、「今飛んだな」という言葉でした。では、「飛ぶ」とはどういった意味だったのでしょうか?

「飛ぶ」とは、

  • 主張に対する根拠が直接的でないこと
  • 根拠の根拠が同じく直接的になっていないこと

を指します。当初は「飛ばない主張」が頭で理解できても実践できませんでした。しかし、日々受ける指導とその咀嚼で。「根拠や主張同士の関係性を明確にした議論」ができるようになりました。論理的な主張ができることで、深い議論ができるようになり、結果として当時開発していた評価システムを確立することになりました。

他にも、「それ、関係なくない?」や「これは考えた?」などもよく言われました。色々指摘を受けたり、先に紹介した本を読んで得た、「論理的である」ためのフレームワークを以下に示します。

実践方法:主張のピラミッド構造をマスターしよう

論理的な時と、そうでない時を図解すると、以下のような関係です。

論理的な主張では、根拠のヌケモレなく、根拠のつながりも直接的
論理的ではないと判断されるときは、挟むべき根拠を飛ばしていたりする。これが、「飛んだ」の正体

論理的に話しているときは、主張や根拠間のつながりが明確です。一方、非論理的に話しているときは、

  • 根拠が虫食い
  • ヌケモレがあり
  • 根拠にならないことが根拠として混じったり

しています。

論理的に話すのと、非論理的に話すのとでは、どちらがシンプルでしょうか?どう見ても論理的に話す場合です。論理的に話せれば、思考に使うリソースを大幅に圧縮できます。また、主張は大きく通りやすくなります。その点で非常にコスパの良い技術と言えるでしょう。

今日から使えるアクションプラン:メール作成での応用

「ピラミッド原則」は、日常のメール作成でもすぐに実践できます。メールを書く前に、以下の手順を試してみてください。

  1. 結論を書く: 何を伝えたいか、一行目に書く。
  2. 根拠を列挙する: 「理由は3点あります」とし、箇条書きにする。
  3. 事実を添える: それぞれの理由に、補足データや事実を添える。

これだけで、驚くほどスッキリと伝わる文章になります。

まとめ: 論理的であることは、コスパの良い技術

以上、論理的に話すための「主張のピラミッド構造」の紹介でした。非常にシンプルな技術であることがよく分かったと思います。論理的に話している人を見ると、ついつい頭良さそうみたいな印象を受けてしまいますが、所詮技術です。誰でも身に着けられます。そして、身につけるのも簡単です。

もし論理性で困っている方がこの記事を読んで、助けになるようなら幸いです。

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